2016年12月30日

■ さらば2016

「事故のいきさつはよくわかった。被害が最小限に留められたこともな」

いつになく神妙な顔をしたトニーが言った。
あの事故によって、アベンジャーズが危険な団体として世間に認識されてしまったことは
現場にいたジェイたちが一番よくわかっていた。
そして現在、判断をせまられている。
ジェイにとってはあれが初めてのアベンジャーズとしての実践の場だった。

「ぼくはサインできない。もしも彼らの判断が間違っていたとき、ぼくはその指示には従えない」

スティーブは静かに、しかし強い意志のこもった口調で言った。
彼の信念は常に一貫している。それこそ、大昔、氷漬けにされる前からずっとだ。
さすがのトニーもそれを変えられるとは思っていないだろう。

「・・・俺も、キャプテンと同意見だ」

ジェイが口に出すとそこにいたアベンジャーズの全員が注目するのがわかった。

「この問題に関して、きみの意見は聞いていないよ、あれが初参戦だった新人クン。
 たしかにきみの活躍で、大きな被害を受けたあのビルで失う命は最小限になったはずだ。
 そこは私も認めよう、よくやった。
 だがしかし、きみは私と同じく例の法案に賛成したとサインをするんだ。
 これは・・・そう、すでに決められたことだ」

「おい、トニー。彼の意思は無視か?彼は、ぼくの意見に賛同してる」

「それはスティーブ、彼は日頃から暇なきみに訓練を仕込んでもらって、
 ちょっときみの考えに傾倒しかかっているだけなんだ。
 初めての仕事を終えたばかりでまだ興奮から醒めてないだけとも言えるな。
 それにこのジャパニーズ坊やは案外簡単に影響されるところがあってだな、
 だから、もう少し教育しなおす必要が・・・」

「その必要はない。このメンバーに入ったからにはちゃんと平和を真剣に考えてる。
 あんたの予習用資料のおかげで過去の事件やその原因についても知った。
 それを踏まえて俺はキャプテンに賛同したんだ」

「だったらきみを今すぐアベンジャーズから追放する。どうだ、これで問題ないだろう?」

「な・・・っ」

トニーは怒りを含む冷淡な声で言って、スティーブに向き直った。

「たった今から彼はほんの少し特殊な能力を持った一般人だ。
 もういかなる戦いにも巻き込むことは許さない。即刻日本に帰す手配をする」

「それでも、彼はもう法案の対象よ?私たちと一緒にテレビにバッチリ映ってるわ」

ナターシャが嘆息混じりに言った。

「トニー、ジェイはきみの思い通りに動くペットじゃないんだ。ひとりの人間なんだぞ。
 スカウトしてきたきみが彼の気持ちを考えることもせず
 そうやって簡単に手放すというのなら、今後はぼくが彼の面倒を見る。
 第一、このチームのリーダーはぼくだったはずだ。きみに追放の権利はない」

「いいや、ジェイは今すぐに日本に帰す。フライデー、ジェイを・・・」

「俺は帰らない」

「なんだと?」

「トニー、あんたは強引で勝手すぎる。俺をここへ連れてきたときだってそうだったし、
 これまでの事件だって、突き詰めたらあんたが原因を作ってることがほとんどじゃないか」

「随分な物言いだな、恩知らずクン。
 日本にいたころとは比較にならないほど上等な生活をさせてやっていたつもりなんだがな」

「あんたみたいなのを今の日本ではモラハラ野郎って言うんだよ。
 俺はキャプテンについていく。法案には反対だ。だからサインはしない。日本にも帰らない」




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先日と同じ話のその後のシーンです。
この物語の世界観のベースはキャプテン・アメリカのシビルウォーなんですが、
あれにはもうジャーヴィスが出てこないんですよね・・・。
個人的にはフライデーよりもヴィジョンよりもジャーヴィスが好きでした。

昔、洋画は選択可能ならば必ず字幕で観ていたのですが、ここ数年はあえて吹き替えで観てます。
アベンジャーズ系の好きな作品を観尽くしてしまって申告なトニー不足になってしまい、
昨夜とうとうRDJのシャーロックホームズに手を出してしまったのですが、
あれも吹き替えで観て大正解でした。まさかワトソンが帝王だったとは・・・!!
しかし、あんなに粗暴なホームズは初めてで戸惑いも(苦笑)
レンタルを探していたとき、ミステリーのコーナーになくて不思議だったんですよね。
そしたらなんとアクションのコーナーに紛れているではありませんか。
しかし見たら納得、あれはアクション映画ですね。
でもRDJのアクションは好きなので(軽口減らず口はもっと好き)なので、面白かったですが。


さてさて、今年ももう明日で終わりだなんて信じられません。。
結婚して生活が大きく変わってから約一年。
なんとか少し落ち着いてきた、、か、な?という感じです。
今の主人とお付き合いするようになってほとんど執筆ができなくなってしまっていたので、
もうこのまま書けなくなっていくのかな・・・と漠然と思っていたのですが、
やはりそんなことはありませんでした。
まともなサイズのオリジナルを一本と二次の短編一本を書き上げたので個人的には大満足です。

好きなもの、好きなことを考えたり作ったりしながら生活できるって幸せですね。
しかも私の場合は非常に恵まれていて、創作についてもとても理解のある主人なので。
加えてそのほかの趣味趣向はものすごく酷似しているので、楽しさも嬉しさも一人より数倍!
一緒にいろんなものを見て、知識を得て、意見を交換して、それだけでものすごい充足感。
感謝しない日がないくらいいつも有難たいなあと感じながら生活しています。

おそらくこれが2016年最後の日記になると思います。
皆さま、今年もロクに書けませんでしたが読んでくださってありがとうございました。
来年はもう少し更新頻度あげていきたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

それでは 皆さま、良いお年を・・・!!


Viper++

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posted by Viper at 21:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年12月28日

■ 強いアクはクセになる


相変わらずこの店は騒がしい。しかしこの喧噪も嫌いじゃない。
そばによってきた女たちを両手にはべらせ、ジェイは口元で薄く笑った。

「ねーぇ、ジェイ。今夜はいつものなぞなぞはないのぉ?」

「んー? 昨日の金貨の問題は解けたのか?」

「アタシたちには難しすぎてわかんなかったわぁ」

「おいおい、解けなかったらパンツ見せてくれるって約束じゃなかったかー?」

「もぉヤだぁ〜」

やや乾いた笑いを浮かべながらジェイは生ビールを一気にあおった。

「いやぁ、ジェイさん今日もいい飲みっぷりだねぇ」

近くに座る顔なじみのおっさんどもの声に適当に相槌を返しながら、
カウンターに座る男をそっと盗み見る。
昔からこの酒場にはさまざまないわくつきの人間たちとあらゆる情報が出入りしている。
ちなみに今、ジェイが目を付けている男は麻薬の密売人だ。
今夜こそ尻尾を掴んで、出所を押さえてやる。

「んじゃ、今夜の問題はこれだ。ここにタバコが二本」

ジェイは両脇の女たちの口元からそれぞれ煙草を拝借し、
テーブルの上で一本を立て、その上にもう一本を横に乗せてTの字を作った。

「指一本で、この下のタバコを倒さずに上のタバコをどかしてみな」

「えー?」
「どうやってぇ〜?」

「よーく考えてみろよ。ご褒美は・・・そうだな、今夜の俺の所有権、なんてな」

「では私が挑戦しよう。答えは、こうだ」

突然頭上から落ち着いた男の声がして、同時に目の前に現れた一本の人差し指が、
T字の上の煙草だけを見事にピンと弾き飛ばした。

「眩暈がするほど簡単な物理の問題だな。さて、約束どおり、今夜のきみの所有権は私のものだ」




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クリスマスの日に、私はこのようなものを書いておりました。
最後のほうに出てきた落ち着いた声の男は、愛するトニー・スタークです。
予言どおり、再び禁断の(?)二次創作に手を出してしまいました。
ここではジェイと主人公の名前を変えましたが、
『&Viper』のケイだと思っていただければよろしいかと。
ケイを基にして作ったので、キャラクターの性格はほぼ彼と同じです。
なんていうか、
ケイをマイナーチェンジしてスパイス程度に特殊能力を加えたケイMarkUみたいな。

一応お話を書くときはあらすじ考えてプロット起こしてから本格的に書くんですが、
二次創作の場合、世界観やキャラクターたちの説明がほとんど不要なのでものすごく楽です。
ただ、今回はジェイ(仮)というオリジナルのキャラクターを主人公にしたので、
彼自身の設定や、彼とほかの既存キャラとの絡みはやはり少し考える必要がありました。
一番書きたかった部分は、当然相手役(BLなので・・・)のトニーとの絡み。
あ、絡みといっても濡れ場の意味でなく、会話ですよ。会話。
頭の回転の速い天才トニーとの、テンポの良い皮肉と嫌味がたっぷりの応酬。
大きく分類して生意気な俺様キャラに該当する主人公が
悔しくて地団駄踏む感じの会話と駆け引き。
これが一番書きたかったのです。
当初考えてた以上にトニーが鬼畜化してしまい、自分でも驚きましたが後悔はしていません。
んま、世間の風当たりは冷たそうですがね。
需要はまったくと言っていいほどないんじゃないかな。

なにしろトニーの攻めが少ないこと少ないこと!
アベンジャーズの二次創作でBLというと、まずほとんどが内輪のカップリングなんですよね。
私は個人的にハルクのひとはどうにも守備範囲外でゴメンナサイ、なんですが、
キャプテンやホークアイ、ソーとのカップリングに
トニーが入ってもなんだかほとんど受け役で。
受け役のトニーも嫌いではないんですが、、、うーむ、という感じ。
まー内輪でカップリングにするなら受けでも攻めでも相手はキャップがいいなとは思いますけど。
↑誰も聞いてナイヨ。

なんていうか、私にとってトニー・スタークという男はカッコイイ人であって欲しいんですよ。
だからアイアンマン3の最後はちょっと残念。
ペッパーに守られるトニーは正直あまり見たくない姿だったなーというのが本音。
素直じゃない部分も、情けない部分も、打たれ弱い部分も、
彼を構成する要素としてはすべて必要不可欠。
でも当然、それだけじゃ平和は守れません。
彼はとても勇気ある優しい男なんですよただちょっとスーパー自信家で自己顕示欲が強いから、
失笑を買うことも多いけれど・・・←そこが一番好き。
それから彼を語る上で外せないのが
ナチュラルな上から目線と高圧的で人を小馬鹿にしたあの態度。
そういうさまざまな魅力を総合すると、
私の中では受けキャラというより攻めキャラのほうがしっくりくるわけです。


あれ、またなんかトニーへの愛を語って終わってしまうぞ。
最近公開用の日記、何書けばいいかわからなくなってしまってるんですよね。
困った困った。



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posted by Viper at 19:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年12月22日

■ PC買い替えました。



騙し騙し使っていたPCが逝ってしまって少しご無沙汰してしまいました。
iPhoneの契約更新月でもあったので、バックアップの関係もあり焦っていましたが、
なんとか買い替えに成功。iPhoneも無事7にできました。
これで今月の必須課題は完遂です。

さて、『&Viper』シリーズを見てもわかるように、私はもともと特撮ヒーローものが好きです。
ここ最近遅ればせながらアベンジャーズシリーズにハマってしまい、
二次創作までしてしまいそうなほどです。
最初に観たのがキャプテンアメリカのシビルウォーで、
さかのぼってアベンジャーズの1と2。それからアイアンマン1,2を続けて観ました。
(これからキャプテンシリーズ、ソーシリーズも観る予定♪)
アベンジャーズで好きなのは、私は間違いなくキャプテンです!
でも親近感がものすごいのはトニー・・・いや、決して性格が似ているわけではなく、
なんというか、あのいちいちウザい感じ嫌みの質がナチュラルに似ているみたいなんですよね・・・
観てて自分でも薄っすらと気付いてましたが主人にも言われたので間違いなさそうです。。凹。

もちろんあれだけ素敵なヒーローたちがわんさか出てくればそれはもう頭は自動的に妄想します。
でもあのメンバー内でカップリングにはしたくない。
彼らはあの絶妙な関係性がもっとも良い形なのでそこに恋愛要素は入れたくないですね。
二次を書くなら、主人公はオリキャラにします。
え、相手ですか?それはもうトニーですよ、トニー。もちろん。
世間ではわりと受けとして扱われていることが多いようですが私の中のトニーは専ら攻め。
完全無欠で本当に素晴らしい才能と勇気と強運の持ち主なんだけれど、
ちょっとだけメンタルに問題がある。
・・・って、なんだこの最高のキャラクターは!!!!!
皮肉屋の裏返しがただの不器用なんてよくある設定ですが、ヒーローには珍しいタイプかな。
いかにも『&Viper』のケイが憧れそうな我儘なヒーローです。


久しぶりの日記なのに、何書いてるんだろ私・・・
うちの全然仕事しないヒーローたち『&Viper』にも何かさせないとダメですね。←おまえだよ。





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posted by Viper at 20:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年11月13日

■ バーマイト研磨中

「これは・・・琥珀だね」
「そんなことは俺が見てもわかる」

つい先刻、友人とした会話を思い出しながら男は再度ビラの下部に書かれた住所と現在地を確認した。
ビラの表には大きく“天然石専門店 ガード下にOPEN”とあり、いくつかの石の写真が掲載されている。
どうやら目的地はこの並びにあるようだ。

再び友人とのやりとりを思い出す。

「うー・・・ん、僕もこんなのは初めて見るからね。 恐らくだけど、これはブルーアンバーじゃないかな。
 ブラックライト当てると、ほら。ぼんやりと淡く蛍光しているのがわかるかい?
 ただ、この内包されているものは・・・ちょっとわからないな。
 生物のようだけど虫には見えないし、もしかすると植物の一種・・・かもしれないね」
「やはり、そうか。 あんたならもしかして、と思ったが・・・」

ブルーアンバーというのは聞いたことがある。
産地によって違うが、古いものは一億年ほど前のものもあるらしい。

「というか、僕にはその内包物が一般的な虫や植物の類には見えない。
 そのインクルージョンについては、もう少し時間をかけて詳しく調べてみないと正直わからないね」
「そうか。 なに、少し気になっただけだ。そこまでしなくてもいい」

言いながら、男は冷めた表情でそれを無造作にポケットにしまい込む。

「ところできみ、一体どこでそんなものを手に入れたんだい? バーマイトっていうと結構高価なはずだよ。
 それに、僕が知るところ、きみはそういったものにはあまり興味を示してなかったはずなんだけど」

椅子を軋ませ背もたれに体重をかけながら、白衣を着た色白の友人が窺いがちに問いかける。

「先日、仕事でとある競売場に出向いたんだが、そこで入手した。 べつに興味というほどじゃない。
 ただ、なんとなくだ」
「なんとなく、ねぇ」

友人の意味深な返しに、男は面白くなさそうな表情で煙草の箱を取り出した。
自分でも、今日の自分の行動は比較的珍しいことだと自覚している。
何故と訊かれても上手く説明は出来ない。
ただ、毎日この石を眺めているうちに知りたくなってきたとしか言いようがない。
箱の中から煙草を一本取り出し、今まさに咥えようとしたその瞬間、
突如正面から伸びてきた手にそれを取り上げられた。

「おい、返せ」
「ダーメ。 きみは吸いすぎだよ。 それにね、普神もあれできみの事を本気で心配しているんだからね。
 もちろん、僕もだ。 だからくれぐれも、妙なことにみだりに首や手足を突っ込んだり、
 自分から危険な事件に巻き込まれるようなことはしないように頼むよ」
「なんだそれは」

まるで子供やペットを諭すようなその口調に、俺はガキか、と男は心の中で小さく舌打ちした。



⇒ ていうか『&Viper』って何よ?
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自分がラジオをするならタイトルのあとに必ず入れる曲に Brazilian Suite を使うなあ。
あ、ミャンマー産のバーマイトの原石を入手したので、さっそく磨いていましたViper++です。
今日は終日ひとり休日だったので。
通称、ブルーアンバーです。
一見すると普通のレッドアンバーやイエローアンバーですが、
紫外線を当てるとほのかに蛍光するのが特徴のとても美しい琥珀です。
本物なら約一億年前のものらしいですが・・・証明書付きではなかったので、信じるしか。。
スマホで即席ブラックライトを作って当ててみたところ、
一応蛍光していたようなのでたぶん本物かと。

そんなわけで、また高藤さんシリーズ。
原作は水晶(ガネーシュヒマール)について確認したくて友人を訪ねるシーンでした。
石屋さんのキャラクターがいるので大好きなミネラルネタをよく盛り込んでいます。
一番最近は同じ琥珀でも緑、グリーンアンバーを題材にしてました。
過去に名前が出てきた石は覚えてるだけでも結構あります。
ラピスラズリ、ロイヤルブルームーン、ラブラドライト、アクアマリン、琥珀、ブルーダイヤ、
真珠、翡翠、金針水晶、クリソコラ、ガーデンクォーツ、ホークスアイなどなどなど。

私自身もいろんな石で数珠ブレス作りましたが、現在デフォになっているのは翡翠。のみ。
しかもバングル2本と丸玉ではないブレスで、全てミネラルショーで購入。
他の石は、ファッション感覚と執筆するうえで役立ちそうなものをチョイスします。

おっと、気が付けば石の話しかしてない!!
さて、明日からまた一週間がんばるぞ。


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posted by Viper at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年11月10日

■ プリンはカスタード派

「いや、ですからあれは・・・違うんですよ」

まったく嫌なところを見られたものだ。
悠(ゆう)はばつが悪そうに目の前の青年から視線を逸らした。

「動物好きとは聞いてたけど、まさか赤ちゃん言葉で喋りかけてるとはな!」

おかしそうに笑いをこらえた表情で、青年−−−啓二(けいじ)は悠の向かいの席に腰掛けた。
同時にトン、と目の前に皿とマグカップが置かれる。
マグには淹れたてのコーヒー、そして皿の上にはドーナツのようなサンドイッチのようなものが乗っている。

「これは?」
「ベーグルサンド。マスターが外出したから今から店番だ」
「これ、君が作ったんですか?」
「そ」

得意げに返事をして、啓二は「ベーグル焼いたのも俺だぞ」と付け加えた。

「君にこんな特技があったとは、意外です」

一口食べてみるとこれまた意外にもものすごく美味しかった。
コーヒーにもよく合っている。

「このソース・・・というのですか? が、とてもスパイシーでローストハムとの相性がバツグンですね」
「なんだよ、真面目な感想だな。つまんねーの」
「一応、美味しいと褒めたつもりなんですが」
「そうか、そりゃありがとよ。でもそれ、ありあわせで作ったし、メニューにはないんだけどな」

さして嬉しそうでもないぶっきらぼうな口調で平静を装っているが、
啓二の瞳はご機嫌そのものだ。
こういうわかりやすいところは動物のようでとても好感が持てる。

「ところで、さっきアンタがペットショップで見てた子犬、あの人にそっくりじゃね?」
「はい? というか、そもそも犬と人は似ていませんよ」

チッ、忘れていなかったか。
悠は心の中で小さく舌打ちした。
よりにもよってあんな場を・・・少し気落ちしていたからといって隙だらけだった。
しかし、後悔しても今更だ。

「でも、アンタもあの人の名前で呼んでたろ、あの子犬」
「・・・」
「実はいつも心の中でこっそり呼んでんじゃないの? “りょうちゃん”ってさ」

にっと犬歯を見せて勝ち誇ったように笑う啓二の顔が憎たらしい。
だがしかし、ここは観念したほうが良さそうだ。

「秘密にしておいていただくわけには?」



⇒ 『&Viper』のキャラクター紹介はコチラ

⇒ ていうか『&Viper』って何よ?
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新しいTOPとバナー(ケイ&青柳先生ver.)に変更した際の思いつき小話です。
ペットショップのウィンドウで見かけるワンちゃんに癒されながら話しかけていた青柳が、
ケイにその瞬間を目撃されてしまったというそれだけのお話。
その後、ケイの義父がやっている喫茶店で二人が話しているという、ね。
あとは・・・適当に脳内補完お願いします。


いやぁ、最近めっきり寒くなりましたね。
徒歩通勤なので、寒さが身にしみます。しかし痩せない!!
平日はなかなか一人の時間が持てずにブログ更新できずにいました。。
脳内ではいろいろとキャラを動かしてみたりしているのですが。
本家小説サイトのほうで新作を書きたくて、数ヶ月ぼんやりと妄想しているのですが、
いつもアクの強い既存キャラたちが暴走して冷却期間・・・これを繰り返しています。


今一番気になっているのがスタバプリン。
買いに行こうかなーと思ったのですが夕飯作る時間やいろいろとやるべきことを考え、
寝る時間から逆算したところ不可能という結論に達し、まだ入手できていないのです。
近いうちにほしいなあ。
ただ私、プリンは濃厚カスタード派なので、ミルク味もチョコ味にも興味はありません。
興味の対象は“器”だけです。←ハッキリ言い切った!
観葉植物入れて飾りたいんだよね〜♪



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posted by Viper at 21:48| Comment(0) | TrackBack(0) | &Viper

2016年11月06日

■ 六代目TOPとバナー

■ &Viper coffee 六代目TOP...掲載期間:2013/2/8〜2016/11/6
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v_b0_05.jpg

【コメント】
今までで最長期間TOPを勤めてくれました。『&Viper』主人公のケイ。
キャラ的にはきっとスーツよりもギャルソンエプロンのほうが似合う、はず。
この間に私の生活も大きく変わり、忙しくてなかなか更新できずにいました・・・。
最近ようやく落ち着いてきたのでそろそろ復活しようと思い、心機一転!TOP変更しました。
これからも『&Viper』のキャラともども、よろしくお願いします♪
posted by Viper at 22:14| Comment(0) | TrackBack(0) | &Viper history

2016年11月05日

■ 洗濯と常備菜の日

律によるこの件についての説明が終わり、会議室が少しざわつきはじめた。

「本当に会社にも顔出してないんだ? 藤沢さん」

レオが問いかけてくる。

「ああ、そうだけど?」

今度はザキが驚いたように顔を覗き込んできた。

「えー、大変じゃないんですか? 仕事のほうは大丈夫なんですか?」
「いやまあ、大変っちゃ大変だが、俺としてはむしろこの一週間は平和だったからなぁ・・・。
 だってまずパシリに使われないだろ、あと限りなく黒に近いグレーな処理も頼まれないし。
 ま、それもこれも仕事面では、って話しだけどな」

だが無断欠勤が丸二週間も続けば、さすがに少しは心配にもなる。

「案外、家にいる・・・なんてことはないですよねぇ」

オズが ふむ、と考えるような仕草をしながらつぶやくように言う。

「行ったよ。 つーか、事務所のボス命令で様子見に行かされた。 けど、人の気配はしなかった」
「で、それはいつの話だ? 時間帯は? それから家に行ったのは、坊やが一度きりか?」
「えーと、たしか先週の・・・って、え?」

なに、ぼ、坊やだって??
うっかり答えかけて、今の問いがこの場ではあまり聞かない声であることに気付いた。
しかしこの声を聞いたことがないわけではない。
そもそもこの俺様を坊やなどと呼ぶやつはこの世にたった一人。
いやいやでも待て。だって、ここは、あいつの出てくるような場所じゃないし・・・。
だが、しかし、いや、でも、まさか・・・。

おそるおそる顔を上げると、当たってほしくない予想が的中した。

「ん? どうした、先週のいつだ?」
「なーんーで、部外者のアンタがこの件に絡んできてんだよっ!」
「好きで絡んでるんじゃない。 仕事だからだ。 いいからさっさと俺の質問に答えろ」
「かぁーーーっ!! ぜぇーったいイヤだね! 誰がアンタなんかに情報与えるかってんだ!ケッ」

あーヤダヤダ、俺はこの手のタイプが心底キライなんだ!
大体なんでこいつがこんなとこに出入りしてんだよ!?
なんか知らんがいっつも余裕ぶっこきやがって!
こんなやつに協力要請しなくったって、藤沢さんくらい俺がひとりで見つけてやらぁ!

「ということで会議はもう終わりだな。俺はひとりで藤沢さんを探しに行く。以上、解散!」
「え、ちょっとちょっとケイ、僕たちには協力させてよ!仲間じゃないか!」
「そうですよ。藤沢さんはおれたちの上司でもあるんですから!」
「いや大丈夫だ。人探しくらい俺ひとりで十分だ」
「ケイさん、それは危険ですって〜。もしかしたら敵に監禁されてるかもしれないのに〜」
「だぁああもうっ、うるさいうるさい! 俺はひとりで行く!」

引き止めるオズレオザキの手を振りほどいて俺は立ち上がった。
自然に、さほど身長の変わらない男の無駄に整った顔がちょうど目の前にくる形となる。

「はぁー・・・」

男は俺のキツーイ視線から目を逸らすことなく、たっぷりと深いため息をついた。

「・・・だ、そうだ。おたくのリーダーが非協力的では、こちらも仕事をしにくいのだが」




⇒ 『&Viper』のキャラクター紹介はコチラ

⇒ ていうか『&Viper』って何よ?
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没作救済・・・できてませんね。ハハ。
一応これは『&Viper』とジャーナリスト高藤さんとのコラボ作でした。
・・・世に出てはいませんが。
プロットを練っているかなり序盤でコケたので。
この人は主役にしようとするとキャラが弱くなるのに、
脇にもってくると突然輝くので、メインのキャラたち全員がかすんでしまうんです。
まあ、私の偏愛のせいなのですが。
というわけで、この後やっぱり高藤を出さずに物語を修正したのですよ。
・・・ま、それも世に出てはいませんが(は?)
完結させたけれどなんか納得いかずに放置して、たまにこちらの冒頭小話に使ってたり。


本日は日直の振休。
朝早くからシーツ類引っ剥がして洗濯!洗濯!洗濯!!を、しつつ、
常備菜の下ごしらえ、朝食、常備菜作り・・・をしていたらあっという間に夕方でした。。
休日っていっても家事が山ほどあるから実質休みじゃないよね。。
つくづく世の兼業主婦を尊敬してしまう。
みんなどうやって日々いろいろとこなしてるんだろう。


スタバのテーブルマットはコンプリートしました♪
今回はクリスマスブレンドの豆と、オリガミと、VIA。
シーンに合わせて使い分けます!
私自身はどちらかというとVIAが苦手なほうですが、人にプレゼントすると喜ばれますよね。
やっぱりあのお手軽さがいいのかしら?
個人的にはペーパーフィルターなしのハンドドリップが一番好きなんですけど。
ゆっくりと淹れてる最中が最も至福です。



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posted by Viper at 21:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記